ハイテンション大王復活

 いやあ、みなさん俺の胃痛騒ぎでご心配おかけしました。先日火曜日、無事胃カメラを飲んできました。飲んだことない人がほとんどでしょうから「知らざぁ、言って聞かせやしょう!」ってことで、胃カメラ体験記はじまりはじまり〜!!

 病院の廊下というものはいつ見ても寒々しく、音がやけに響く空間である。俺が向かう場所は生理検査室。胃カメラを飲む前にエコー、つまり超音波検査で他の臓器を調べるのだ。検査室内のベッドに横たわると、服をはだけ腹を出すようにいわれる。その俺の腹にゼリー状のローションが塗られる。くすぐったさ二割、気持ち悪さ八割。まあ、無事エコーは終了。お次はついに胃カメラの検査室へと向かう。当然俺の足取りは死刑囚の足かせにも似て重い。
 検査室には二人ほど先客がいた。どちらも年配である。齢二十二にして胃カメラを飲もうとする俺をどのように思っているのだろう。癌だと思われているかもしれなかった。俺は平然を装い、文庫本を取り出し順番を待つ。なーんてカッコつけたが、手持ちにあった本は村上春樹の文庫本(中国行きのスロウボート)と柴田亜美のG戦場のアーミン。で、俺がチョイスしたのは柴田亜美!このチョイスで俺がどれだけビビってたか分かるでしょう。その時です、病室から聴こえてきたものは
「オエッ!!」
という嗚咽。これで俺は一気にブルーに・・・ああ、やっぱえづくんだ。そして俺の番になりました。
 先ず、白い糊のような甘いクスリをのみ胃を膨らませます。その後麻酔薬でうがいして喉を麻痺させます。ベッドに腰掛けると肩口に筋肉注射。これで胃腸の動きを止めます。ハンパねえ・・・で、ベッドに左半身を下に向けて横になります。頭上には医者が操る黒光りの胃カメラ。さながら最終兵器です。口に固定するプラスチックを噛まされ、目の焦点をぼやけるように指示される・・・この後は音声のみでお楽しみください。
「あががぁっ!!おえっ!げほげほっ。あー、あー。ごぉっ!」
「はい、もうすぐだから我慢して。力抜いて。」
「あー。あー。」
「荒れてるねえ。うん、ピロリかもなあ。まあ、胃炎だな」
 終了。俺は試合後の明日のジョー状態。結果は胃炎。ただれてたそうです。で、ピロリ菌感染の可能性があるとのことで培養検査の結果が二週間後くらいには出てるから外来でこいとのことでした。安心しました。癌じゃなくて良かったあ〜。
 こんな感じで俺の胃カメラ体験は終了しました。もう二度と飲みたくないですねえ・・・